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【空港導入事例】全日本空輸さま|下げ膳ロボット「HolaBot」のキービジュアル

【空港導入事例】全日本空輸さま|下げ膳ロボット「HolaBot」

全日本空輸株式会社さま
羽田空港:東京都大田区羽田空港
https://tokyo-haneda.com/index.html
成田空港:千葉県成田市古込1-1
https://www.narita-airport.jp/ja/

・導入ロボット:下げ膳ロボット「HolaBot」計7台
・カテゴリ:空港内ラウンジ
・導入場所:羽田空港(第2ターミナル国際線ANA LOUNGE / 第3ターミナル国際線ANA  SUITE LOUNGE・ANA LOUNGE)、成田空港(国際線ANA LOUNGE)
・ラウンジスタッフ数:フロアを約4名で運営(第2ターミナル国際線ANA LOUNGEの場合)
・活用シーン:食べ終わった食器やグラス類の下げ膳

■課題
・台車で食器を回収し、ラウンジと洗い場を何往復もするためスタッフの身体的負荷が大きい
・下げ膳業務を効率化したい

■導入後の効果
・スタッフ70名弱に実施したロボット導入後のアンケートでは、約7割のスタッフが「身体的負荷が軽減された」と回答
・1日当たり平均255回の下げ膳を代替し、業務効率を劇的に向上
・台車による騒音がなくなった
・スタッフのフロア滞在時間が増え、接客時間も増加

羽田空港・成田空港の国内外の旅客を対象とした「ANA SUITE LOUNGE / ANA LOUNGE」は、特定の基準を満たしたANAグループ運航便または他スターアライアンス加盟航空会社運航便の搭乗者*のみが利用できる特別な空間だ。落ち着いた雰囲気のなか、食事やドリンクを楽しみながら、快適に搭乗までの時間を過ごすことができる。
*ラウンジのご利用対象者につきましては、ANAウェブサイトをご確認ください。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/lounge/international/

今回は全日本空輸株式会社 CX推進室 商品企画部 地上商品企画チームの榎原さま、稲井さま、ラウンジの運営を担うANAエアポートサービス株式会社 佐野さま、ラウンジでの業務を担うセカイエ株式会社の本田さまに、下げ膳ロボット導入の経緯や活用方法などについてお話を伺った。



一度は見送ったロボット導入 再検討の理由とは?

ANA LOUNGEでは、以前に一度下げ膳ロボットの実証実験を行った経緯がある。その際、安全面が担保できないとの理由から導入は見送りになったと当時の状況を振り返るー。

榎原さま「以前ロボット導入が見送りになった経緯もあり、当初は他部署から心配の声が上がっていました。我々もお客さまにぶつからないかと安全面を1番に心配しておりました。」

稲井さま「ラウンジという特別な空間内で、ロボットが雰囲気を損ねないかも懸念点としてありました。

しかし、スタッフの身体的負荷の軽減、下げ膳という単純作業の効率化という課題は依然として残っており、ロボット導入を再度検討することに決めました。」

佐野さま「配膳ロボットの存在は知っていましたが、下げ膳で活用する事例は聞いたことがなかったため、楽しみ半分、日々の運用に支障がないか不安もありました。」

導入前に懸念を抱きながらも、ANA LOUNGEでは下げ膳ロボット「HolaBot」の実証実験を2024年6月に開始した。

外国籍スタッフも即習得!ANA LOUNGEのロボット運用術

本田さま「デモで実際にロボットを使ってみると、非常に操作が簡単で驚きました。第2ターミナル国際線ANA LOUNGEのフロアで働くスタッフは7割が外国籍ですが、自分たちで適宜言語を切り替えるなどして使いこなしていました。」

佐野さま「人や障害物の検知力が高く、安全面の不安は払拭されました。ロボットの基本機能として人にぶつかることはないものの、DFA Roboticsの担当者に場所に合わせて細かく走行スピードを調整いただいたため、問題なく稼働できました。」

また、効果的な使い方として工夫したのは食器の積み方だ。

本田さま「トレイ最上段には重量のあるカレー皿やスクエア皿、2段目以降にグラス類をまとめて入れる茶色いケースを配置するなど工夫をしています。」

稲井さま「従来の台車ですと汚れた食器類が見えてしまいますが、ロボットでは見えづらい設計になっており、美観の点でもメリットを実感しました。」

佐野さま「台車で運ぶ際、スタッフは往復回数を減らすために食器を一度にまとめて運んでいましたが、ロボットではこまめに運搬できるため汚れた食器がラウンジ内に滞留しない点も美観維持に寄与しています。

また、洗い場のスタッフにとっても、以前は一度に大量の食器が運ばれてきて業務が集中する時間と待機時間に波がありましたが、ロボット導入により一定のペースで食器が運ばれてくるためラウンジと洗い場双方で業務効率が改善しました。」

稲井さま「導入の決め手として、DFA Roboticsの充実したアフターサポート体制があります。万が一問題が発生した際にも、すぐに現場へ駆けつけていただける体制を求めていましたので、その点も安心できる要素でした。」

ANA LOUNGEは、羽田空港と成田空港内の各ラウンジに合計7台の下げ膳ロボットを導入することに決めた。

下げ膳ロボットがスタッフの負担を劇的に軽減

本田さま「導入してから数ヶ月が経過しましたが、特に海外からのお客さまが非常に興味を示してくださり、写真を撮られる方もいらっしゃいます。直接的にお客さまと関わるわけではないですが、最先端のロボットがいるラウンジということで楽しんでいただけているのではないかと感じております。ロボットの見た目も、ラウンジに合った落ち着いたデザインのため雰囲気になじんでいます。」

稲井さま「ラウンジスタッフの70名弱にロボット導入に関するアンケートを実施したところ、約7割のスタッフが『身体的負荷が軽減された』との回答でした。1ラウンジあたりロボットは何台が最適か?という質問に対して“7台”と回答するスタッフもおり、それくらい現場では業務に役立っていることがわかりました。」

佐野さま「混雑時には広大なラウンジもほぼ満席となり、多くのお客さまが同時刻に退出されるため、下げ膳業務が一気に集中します。お皿が山積みになった台車を何度も往復させる作業は、スタッフにとって大きな身体的負担となっていましたが、ロボットで代替できたことでかなり軽減されたと感じます。」

下記は、あるラウンジでの稼働データだが、1日あたり平均255回の下げ膳をロボットが代替していることがわかる。移動時間にすると12.7時間。仮に時給1,500円として試算した場合、月あたり約57万円、年間684万円のコスト削減となる。

榎原さま「副次的な効果として、台車では騒音が気になり、スタッフも気を遣いながら台車を押していましたが、ロボットは静かに走行するため静かな空間を保つことができるようになったのもメリットです。」

ロボットで顧客満足と働きやすさを両立

ANAラウンジでは今後も、人だからこそできる質の高いサービスを大切にしながら、一部業務はロボットなどDXツールに任せるという棲み分けを進めていく考えだ。

佐野さま「まだまだラウンジ内で自動化できる業務はあると考えています。今後はさらに様々なシーンでロボットやシステムを活用し、お客さまにより快適にお過ごしいただけるラウンジをご提供するとともに、スタッフも働きやすい環境を整えていきたいです。」

榎原さま「今後ますます働き手の確保が難しくなっていくなかで、シニアや体力に自信がない方など、どんな方でも働きやすい職場環境の構築にはロボットが不可欠だと思います。労働負荷の削減や、効率化を課題に感じていらっしゃる企業さまは、まずはデモで実際に体験してみることをおすすめします。」


▼今回ご紹介したロボット
下げ膳ロボット「HolaBot(ホラボット)

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DFAロボティクス 編集部

「次世代の社会インフラの創造」をビジョンに掲げ、最先端ロボティクスを社会実装し、世界中の「ヒト」と「ビジネス」の価値を向上させる未来を目指す、ロボティクスソリューションカンパニーです。2021年11月より本格的に配膳ロボット事業へ参入し、これまでに3,500台以上を全国に導入してきました。サービスロボットの最新情報や活用事例などを発信しています!
公式X:https://twitter.com/DFAroboticsInc

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